わたしたちの造る色被せ硝子は外側に0.2~0.3㎜の薄い色ガラスを被せかけ、中は透明、外側は色ガラスの器をつくります。
一見、何の変哲もないありふれたガラスにみえますが、ガラスを削り、模様を施し磨き仕上げると、その色のコントラストは単色のガラスには見られない美しい器となります。創業者の中村金吾は、被せるための色ガラスの発色を懸命に研究し開発しました。試行錯誤を繰り返し、色の発色が最も難しいとされる銅赤色の開発に成功し、江戸切子の普及に尽力してきました。色ガラスの発色は天然の鉱石や鉱物に熱を加えることによる還元発色によるものです。そのため、ひとつひとつに味のある一期一会の出会いのガラスとなります。地球からいただく鉱石物類は、年々希少性がましています。被せガラスをつくる、その研究の証であるボロボロのレシピノートは、わたしたちの誇りであり、未来の日本に残したいと考え、日々のモノづくりに取り組んでいます。